おとなのかがく 人気雑誌「大人の科学マガジン」その裏側を追ったら、職人を巡るフシギな旅がはじまった。

感想

コンマ数ミリの差に挑む人間の手と、それを実現するために必要な数百キロの移動。仮想現実とは全く無縁のひとつの世界が私たちの隣に「ある」というささやかな驚き。それは映画を作ることとの正直な出会いでもあった。映画は、世界を描くのでも、物語を語るのでも、メッセージを伝えるのでもなく、その数ミリ、数秒、数百キロの時空を「かがく」的に測定する行為なのだ。

諏訪敦彦(映画監督)

風歩行、秘密の黄金比をもつ驚愕のアート作品。
進化に向けた精巧な試作づくりが、おとなのあそびを極める。

たほりつこ(アーティスト)

この映画には発見が満ちあふれていた。
数多ある”職人ドキュメンタリー”とはまったく違う、起伏豊かなロードムービー。
自分の思い込みや偏見が大きく覆されていくことが、とても愉快で気持ちよく、そして情けなく感じた。

庄司輝秋(映画監督)

テオ・ヤンセンが、「これは風に逆らって歩ける、だから縮小コピーではなく新しいヴァージョンだ」みたいなことを言っているのが、とても興味深いところです。
「大人の科学マガジン」の“ふろく”づくりのために、オランダ、日本、台湾、中国が有機的に結びついて類例のない製品を作り出していく様は、今後のあるべき世界の見取り図を描いているようで、とても刺激的でした。

本江邦夫(多摩美術大学 教授)